独り旅と一人旅、時々日常

自転車で北海道一周したことメインで書いてきます。たまに雑記かも

北海道part10 能取岬へ。

九日目

 

本日はアクティブお姉さんおすすめの能取岬(のとろみさき)へ。

 

そもそも有名な岬にしか行くつもりがなかったものの、日本全国を周っているお姉さんからおすすめされたスポットとあれば行くしかないい。

 

前日にお姉さんが携帯で撮った写真を見せてもらったのだが、非常に綺麗だったのだ。しかも無加工てのがやっぱり惹かれた。

 

てことで向かう。

 

てか一週間ぶりの晴天。初日は晴れだったものの、それ以降はずっと曇天だった。

 

走りやすいというメリットはあるものの、いかんせん写真映えがしないため少々飽きていたのだ。

 

んでここにきて晴天。

 

最高だった。木漏れ日が差す林道を30分ほど登るとどうやら能取岬の看板が。

 

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看板の表記通り右折し、数百m進むと急に視界が開けた。

 

ここが能取岬の入り口だ。ちょっとした登りのご褒美、そして一週間の曇天の中のツーリングを一瞬で払拭するような景色だった。

 

右手には昨日通過した知床連山、左手にはこれから通る海岸線が見えた自分の努力の跡が見えたような気がし、嬉しさが込み上げると同時に、これからもまだ旅は続いていく、ここで満足してはいけないんだ、と思わせてくれた気がする。

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正直この写真も十分キレイだけれど、実際に僕が見た風景には程遠い。

 

もちろん、僕が自転車で、自力で漕いだということ、そして昨日の夜に出会ったお姉さんとの偶然の産物だということが重なり、記憶の中で補正されている部分はある。

 

それでも実際に見ればもっと圧巻な景色だと思う。この風景は五感で感じて欲しい。そう思えるほどの風景でした。

 

 

 

P.S. ちなみにこの自転車が写っている写真はいまだに僕の携帯の待受です。たまらん。

 

 

 

感傷に浸りながら、それと同時にこれからの旅への高揚感が高まりながら、思い切りペダルを踏み始めた。

 

残りは本日の寝床に向かうのみ。

 

途中にはサロマ湖があった。

 

ご存知サロマ湖。まあでけえ。

 

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昼食はホタテバーガー。サロマ湖はホタテが有名なんでぜひ道の駅的なところに立ち寄ってほしい。おいしかったです。

 

んで本日の寝床、道の駅おこっぺ

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道の駅に併設されている車両の中に無料で宿泊できるのだ。しかもコンセントもある。銭湯も近くにある。至れり尽くせり。

 

しかも今回は自転車があった。またまた交流ができるのだ。

 

もうこの時にはすでに、寝床で「どんな人と会えるかな、どんな話が聞けるかな」みたいな感じで交流を楽しみにしていた節がある。

 

 

そしてその自転車、やたらごつい。キャリアが前後についていて装備が尋常じゃないほど多い。

 

「もしかして日本一周か?」なんて期待をもって中に入る。

 

 

明らかに軽装備な坊主の方が1人、床で佇んでいる。

 

「絶対この人じゃん。めっちゃ顔優しそう。てか雰囲気がもう菩薩やねんけど。」

 

なんて思いながら「もしかして日本一周してるんですか?」て興奮気味に話しかけた。

 

正解でした。

 

このお兄さん(以下キチブンさん)と何だか少し話すうちに意気投合し、一緒に銭湯に行き、スーパーに行き、夜ご飯を食べることになった。

 

外のテーブルで2人で夜ご飯を食べながらワイワイしていると、どうやらここに泊まるライダーさんが続々現れた。

 

キチブンさんがうまく話しかけ、最終的に6人で談笑していた。

 

 

社会人でお盆休みを利用して旅をしている2人組ライダーや、よくわからないけどとりあえず山形かどっか出身の社長さん、そしてまたまたよくわからんおっちゃんらの6人。

 

各々色々な話が聞けた。当たり前だけれども、どの人に聞いても同じエピソードはなかった。

 

特にキチブンさんは日本一周も佳境に入っていて、さまざまなことを体験していて話が面白かったし、ためになるしでよかった。

 

 

 

しかも夜ご飯の買い出しに行った時に、謎に奢ってもらった。

 

「若いんだから奢ってもらっとき」

 

 

いやいやいやいや。日本一周でお金たくさん使うんだから逆に俺に奢らせてくださいよ。せめて自分の分は払わせてくださいよ。

 

的な感じのやりとりをし、結局奢ってもらった。いや、頭上がんねえよ。かっこ良すぎるやろ。あれやな、俺の将来の夢は「旅の途中で自分より若い子に奢る(恩着せがましくないように、スーパー格好良く。)」ですわ。頑張ろ。

 

 

 

 

楽しい夜は一瞬で終わり、翌朝。

 

めちゃくちゃに遅い僕の準備を待っていました。

 

いや、キチブンさん優しすぎるだろ。かっこええて。結婚して。

 

 

そして朝ごはんを食べるためにキチブンさんと2人でコンビニへ。この時も奢ってもらいました。ほんとにかっこいい。

 

 

朝食後、お互い逆方向に進むためお別れの時間。

 

 

僕なりの精一杯のエールを送って出発した。

 

「ありがとうございました。どうか無事に日本一周を成し遂げてください。」と。

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九日目

 

走行距離:130km

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北海道part9 アクティブお姉さん

八日目

 

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眼前にそびえる知床峠に登る。

 

その高揚感でいっぱいだった。

 

暗雲が立ち込め冷たい風が吹くなか、懸命に漕ぎ出した。

 

 

 

皆さんは知床峠についてどれくらい知っているだろうか。

 

「くまがたくさんいるところでしょ」

 

おそらくほぼ全員これくらいの認識だと思う。てか私もそれくらいしか知らん。

 

問題はそのクマである。

 

僕ら本州の人間が知るクマと北海道にいるクマは全くもって違うのである。

 

本州のクマはいわゆるツキノワグマで、体長110〜130cmほど。体重は50〜130kgほど。十分でかいし重い。

 

一方ヒグマ。体長200〜230cm。体重は150〜250kgほど。日本最大の陸上動物である。

 

 

でかい。デカすぎる。しかもこいつらは気性が荒い。そして時速60kmで走れるそう。

 

面と向かったら1000%死んでまう。

 

んで知床峠は、北海道最大のヒグマの生息地なのである。

 

 

 

そんなこんなでひたすら恐怖に包まれながら漕いだ。

 

 

 

噂によると、知床峠は反時計回りから進む方が斜度がきついらしい。

 

もし下りが苦手だったり、急な登り坂が好きだったりする人はぜひ反時計回りで。

 

 

 

正直、漕いでいる途中の記憶がない。

 

まずずっと霧が立ち込めていたし、ヒグマへの恐怖心を誤魔化す、そして近づいてこないように大声で歌を歌っていたからである。

 

一時間半ほどでついた。

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ずっとインナーロー(22段階の中で一番軽いギアね)で漕いでしんどかったくらい。あと寒かった。

 

まあそんくらいでついた。荷物も重かったけれども時間をかけて登ればいけないことはない、という感じの峠でした。

 

本当は「知床峠」て彫られてる岩があるらしいんだけれども、この時は寒すぎて全く気づかなかった。おかげさまで大して映えもしない場所でパシャリと。

 

下りは路面が濡れているためゆっくり下った。手がかじかむ中、ブレーキを握りっぱなしで下ること30分、知床自然センターに寄った。

 

 

ここでヒグマの剥製に触る。ゴワゴワした。

 

ものすごい安物のシャンプーを使ったあとの5倍くらいゴワゴワした。

 

 

 

体も暖まったのち、また下る。知床自然センターから下る場合はすぐ峠が終わる。

 

上りに比べればあっという間だけれども下りの方が神経使うからあんまり好きじゃありません。

 

 

そんなこんなで本日の寝床の呼人浦キャンプ場へ向かう。

 

時間に余裕があれば網走刑務所みたいな、なんて思ってホイホイ漕いだ。

 

 

途中、アイヌ民族博物館的なものがあったり、北方民族博物館とかもあったがこの時はスルー。

 

網走市街に入ると「網走刑務所」の看板が。

 

ロードバイクに鍵をかけ、意気揚々と刑務所へ歩き出した。

 

「ほう、こんな感じか。にしても雰囲気重いな。」

 

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ここでようやく何かがおかしいことに気づく。

 

「網走刑務所ってまだ使われてるんじゃないか」

 

ググる。やはり本物の刑務所だ。そりゃ雰囲気重いよ。

 

どうやら網走刑務所は、ガチの刑務所と博物館の二種類があるそう。

 

そんなんやったら先に言ってほしい。こえーもんあの雰囲気。知ってたら博物館の方しか行かないわ。

 

とか思いながら今度は正真正銘網走博物館へ。

 

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見たことある人もいるだろう。これが網走刑務所(博物館ver.)。

 

色々な展示があって面白かった。北海道の歴史を知れた気がする。

 

あと『ゴールデンカムイ』を読んでたらもっと面白かった気がする。つい先日ゴールデンカムイを20巻まで読んだのだけれど、もう一度行きたくなった。

 

網走監獄の造りとか色々見てみたい。

 

まあそれ抜きにしても1人で一時間ほどじっくり施設内を見れた。閉館時間が差し迫っていたため後半は駆け足だったが、2時間ほどあれば存分に楽しめるはず。

 

ぜひ、網走に行った際には網走刑務所へ。

 

その後本日の寝床、呼人浦キャンプ場へ。

 

ソロキャンパーが多く、賑わっていた。

 

ここのキャンプ場は、炊事場が広い、そしてトイレがある、ほんで無料てんでめちゃめちゃおすすめ。

 

芝生も綺麗だし。

 

 

 

できる限りチャリダーと話したかった僕は、ひたすら空いているスペースと共に自転車を見つけた。

 

「あ、渋めの自転車じゃん!これまたモンベルのテントだ!しかも高いやつじゃねこれ!」

 

「あれ、てことはオレみたいな学生じゃないか。いやでも30前半のハンサム寄りのイケメンのお兄さんかも!」

 

なんて思いながら話しかける。

 

 

 

おじいちゃんだった。今回もおじいちゃん。

 

何?若い人ってみんなバイクしか乗らないの?そもそもこんな感じで外に出ることとかないの?

 

なんて思ったけれど、そんなことおじいちゃんに言ったところで意味がないので普通に会話をした。

 

このおじいちゃんは神奈川出身で、お盆休みを使って北海道に来ているそう。

 

んでこのおじいちゃんと楽しく話していたら、いつの間にか隣のお姉さんと話してた。

 

どうやらこのお姉さん、年は23(2019年当時)、神奈川出身、学生時代に全国を周ったそう。

 

すんげーアクティブ。女性で長距離旅ってなかなかいないよね。

 

どうやらこのお姉さん、全国津々浦々周った結果、「北海道がいちばんええ」、ということで釧路に就職したそう。

 

ふむ、場所メインで仕事を探すのもありなんやな、なんて色々考えさせられた。

 

おすすめスポットなり何なり3時間ほど話すと、周りが徐々に静かになっていった。

 

網走湖の波、奥に見える山々、湖に反射する月光を見ながら感傷に浸り、お互い明日の準備をして眠りについた。

 

八日目

 

走行距離:118km

 

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北海道part8

七日目

 

野付半島という日本最大の砂嘴に向かった。

 

どうやらトドワラやナラワラが有名だそう。トドワラてのは、海水に浸食された森が立ち枯れて、トドマツがそのまま残るスポットのこと。

 

そして野付半島は全体が地盤沈下しているらしく、やがては無くなってしまうらしい。

 

どうでもいいかもですが、河川からの砂などが堆積して海に伸びているものが砂嘴(さし)。砂嘴が長くなって入江を閉じたのが砂州。有名なのは天橋立

 

砂州が頑張って島まで伸びると陸繋砂州になります。代表的なのが江ノ島らしい。高校の地理でやった内容ですがおそらくほとんどの方が忘れていると思うので載せときます。

 

ちなみに僕は全く覚えていなかったので(というかそもそも高3の受験期に地理を捨てたため覚えているはずがない)わざわざ調べました。

 

あ○か先生申し訳ございません。あ○けんもごめん。

 

 

 

野付半島は強風でした。

 

思いきり海に突き出しているため風を遮るものがない。

 

道中2人のおっちゃんチャリダーにエールを送りながら進んだ。

 

途中、どうやら撮影スポットのような場所があった。ナラワラが見れるスポットだった。

 

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木々が枯れている。確かに「この世のはて」と形容するのもわかる気がする。初めてここまで木々が枯れているのを見たと思う。

 

ナラワラは近くで見ることはできず、遠くからの写真になる。それがより一層、生者が行ってはいけない場所なのでは、なんて思わせる。

 

ナラワラのバックには緑があり枯れ木の色と対比するように存在しているため、より異質なもの、と感じる。

 

 

わりかし長いこと漕いだがようやく到着。野付半島の先端にある野付半島ネイチャーセンターから遊歩道のようなものが伸びており、そこからトドワラを見ることができる。

 

歩くこと20分、トドワラの撮影スポットに到着。

 

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良い。

 

しかしながら正直期待外れだった。画像検索で見つかったものほどのものではなかった。

 

後日あるお兄さんと野付半島談議をしたのだが、

 

「あれは想像以下だった。」という意見で一致してしまった。

 

一旦ブラウザバックして「野付半島」て調べてほしい。ほんと。

 

 

 

「百聞は一見に如かず」を体感した1日でした。

 

 

 

 

ほんで急いで知床峠の目の前のライダーズハウスへ。

 

ヒッチハイクしているお兄さんと同部屋で色々話した気がする。

 

今日はこんなもん。。

 

七日目

走行距離:115km

 

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北海道part7 めんそーれ

六日目

 

朝、出発の準備の時に外に出た。何やら見慣れぬ紙があったため、見てみた。

 

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そう、part2, 3でひたすら話したミウラさんである。

 

あの時は「なんだかうっとうしいおっちゃんいるやん」程度にしか思ってなかったのに、感動してつい会いたくなった。

 

たった3日4日会っていないだけでも、見知らぬ土地に顔見知りがいる、というのは非常に嬉しいことだった。

 

「向かう方向は一緒」そう言っていたけれども、実際にここまでルートが一致するとは思わなかった。

 

ミウラさんが一本手前の道を通っていたら僕の自転車を見つけることはできていなかったはずなのだ。

 

「奇跡」というような単語で語りたくはないし、おそらく奇跡というほどのものでもない。でも十分嬉しかった。

 

こんな体験をみんなにして欲しい、なんて思う。

 

 

 

ようやく出発。

 

本日は開陽台で一泊する予定。

 

私の好きなネット小説?『つば旅』にておすすめされていた場所だ。

 

どうやら、標高が低いけれども地球が丸く見えるらしい。あと夜空が綺麗らしい。

 

ウッキウキで進んだ。

 

今日も道中での出来事は覚えておりません。

 

写真がほとんどないのです。今日も今日とて曇天だったので、全く映えず、撮りませんでした。

 

 

本日の昼食。

 

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開陽台付近に行くまでに撮った写真がこれだけである。

 

いかんせん、この旅は一年前のことなので、写真なり文章なりがないと思い出せません。

 

上で述べたことに早速矛盾するんですが、なぜこの写真を撮ったのかは覚えてません。

 

美味しかったのは覚えてます。

 

 

そんなこんなで開陽台の近くに。

 

若干内陸に入るので、山感が強くなっていった。

 

この辺は「ミルクロード」として有名。

 

その名の通り、牛乳を運ぶ道のため、ひたすら直線。めちゃくちゃ写真映えしそう。

 

晴れてれば。

 

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そんなこんなで開陽台入口へ。

 

激坂が現れた。頑張る。

 

半分まで到達し、ギアを一枚落とそうとしたところ、漕げなくなり足をついてしまった。悔しかった。

 

本当にこの坂きついです。

 

手で押しながら歩いていたけれども、傾きすぎて全く進まなかった。

 

隣を通る車やバイクも全力でエンジンを蒸しているらしく、

 

「ブゥぅぅぅっぅん」

 

みたいな爆音を出していた。

 

 

 

ようやく開陽台に到着。

 

せっかくだしまずは開陽台を堪能しよう、そう思い、開陽台展望館に。

 

一階は物販スペース。三階の展望スペースでは辺りを一望することができた。

 

330度見渡せるらしい。

 

素晴らしかった。

 

 

 

ゆっくり景色を堪能し、キャンプ場に向かう。

 

テントを建てていると、何やらひとりのおじさんが。

 

「あんちゃん、おにぎり食べる?あ、コーヒーとか飲む?」と。

 

藪から棒に、とはこのことかな、なんて思いながらとりあえずもらった。

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話を聞くと、この方は開陽台の管理人だそう。

 

もう捨てるもんだからあげるよ、お腹空いたでしょ。と。

 

非常にありがたかったし嬉しかった。

 

 

キャンプ場は整備されててきれいなのに無料だし、ご飯もくれる。

 

こんな良いところにはせめてもの感謝の気持ちを示さねば。そうだ、一階の物販スペースで何か買おう。

 

ということで一階でジェラートを買った。

 

「これでちょっとはお返しできたかな」なんて思いながらゆっくり食べていると

 

「あんちゃんこれいる?これ。ドーナツ。」

 

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めんそーれ。北海道の地でこの言葉を聞くとは思っていなかった。

 

そしてこのぶた。ミルクロードで有名なんだし、牛でいいのでは。

 

などツッコミどころが多すぎて

 

「あ、あざっすぅ」

 

のような軽い返ししかできなかった。

 

 

 

 

今日は初のキャンプ飯。

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「パスタかインスタントラーメンを茹でればいいんだよ」

 

と、昨日の和歌山のお兄さんのレクチャーのもとがんばった。

 

やはり、外で食べるご飯は美味しいし、自分で作った初めてのキャンプ飯ということで美味しさ倍増だった。

 

皆さんもぜひ、キャンプ飯。

 

 

 

その後1人で寛いでいた。

 

するとどうやら外でテントを立てている人がいるようだった。

 

暗闇の中一つのライトだけてのは大変じゃろう、なんて思い、ランタンを持って話しかけに行った。

 

このお兄さんは、お盆休みを使って北海道を軽く周っているそう。

 

盛り上がっていると、新たに若めのお兄さんとも合流し、たくさん話した。

 

彼らの名前も知らないし、何を話したか、顔さえも全く覚えていない。

 

けれども、とにかく楽しかったことだけは覚えている。

 

刹那的な人との出会い、それもまた旅の醍醐味の一つなのかもしれない。

 

六日目

走行距離:112km

 

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北海道part6 国際交流日。そして最東端へ。

五日目

 

朝から迷った。

 

二日間お世話になったネットカフェを離れ、電車で釧路湿原へ行くため東釧路駅へ。

 

そこで事件。東釧路駅が見つからないのである。

 

ナビを使った。しかしGoogle マップに目的地付近と言われたため、見つかってもないのにナビを切られたのである。

 

ああ、これがカーナビに裏切られたときの父の気持ちか。なんて。

 

とぼとぼ10分ほど探すとようやく見つかった。

 

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これが東釧路駅である。平家である。釧路駅がわりかし大きかったためもう少し大きいと思っていたのだが全く違った。

 

suicaで「ぴっ」とできるようなものはなく、ただ線路があるだけだった。

 

「どうやってお金払うんやろ」

 

そう思いながら、とりあえず乗車。

 

何を隠そう、この電車はワンマン電車だったのである。

 

してぃぼーいの僕はsuicaでピッとしたことしかなく、めちゃくちゃ焦っていた。

 

「乗車時には整理券を」

 

なんて書かれているけども、とっていない。

 

小銭もない。

 

払い方がほんとにわからなかった。

 

諦めて車掌さんに払い方を聞き、がんばった。

 

簡単に言うとバスと同じなのだが、はじめて乗る方は100%わからんので体験してみてね。

 

東釧路駅から15分ほど揺られ、ついに釧路湿原駅へ。釧路湿原には実はいろいろな展望台があります。

 

今回の釧路湿原駅は、細岡展望台なるところに最も近い。

 

てか各展望台がどちゃくそ離れている上に、実際に湿原の遊歩道を歩けたり歩けなかったりと、場所によって全く異なってくるので、行く方は要注意。

 

ちなみに僕が今回行った細岡展望台は、遠くから見るのみ。

 

旅のスケジュールによってどこを選ぶかだいぶ変わるから事前準備が必要。

 

僕はこの日の予定が詰まっていたのに加え、アクセスのしやすさを考えた結果ここに。

 

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釧路湿原駅。正直ここの駅の外観を見るだけでも行く価値はありそう。

 

この駅で降りたのは僕と中国系の方の2人だけだった。この人はひたすら駅の写真なり、一車線の線路なりを撮っている。

 

そんな写真とる?てくらいに撮ってたので、せっかくなんで話しかけた。

 

「写真撮りますか?」

 

「おー、ありがとう。じゃあ僕も撮ってあげるよ。そうだ、一緒に撮らないかい?」

 

ということで2人で自撮り。その後話していると、この人は「日本の田舎の駅が見たかったんだ」て言ってた。

 

どうやらこの方、展望台には行かずにそのまま次の電車で帰るそう。

 

「この先に素晴らしい湿原を見れる場所があるんだよ!」と言おうとした。

 

しかし全く英語が出てこない。

 

「この先、humidなlandをviewできるplaceがあるんだよ!」と。

 

ルー大柴か。

 

「humidなplace?どこにでもあるやん。てかすでにここもhumidじゃん。」ていうツッコミをされると思いきや、彼は優しく、「今日は予定が詰まってるんだ。だから次の機会に。」

 

みたいなことを言ってくれた。英語を勉強しようと思いました。

 

彼はまだまだ日本を観光するらしいので、福島県の名所、鶴ヶ城をおすすめして別れた。

 

本当は出身の福島市をおすすめしたかったんだけど、特に思い浮かぶ場所もなかったため、会津にした。無念。

 

彼との別れたのち展望台に向かう。この時、携帯で「湿原」の英訳を調べた。

 

"Wetland“

 

 

 

そんなこんなで細岡展望台に。

 

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見渡す限り人工物はなく、雄大な河川が流れていた。護岸工事がされずに大きく蛇行していた釧路川は、太古の景色そのままのように感じられた。

 

正直、この写真では魅力をちっとも引き出せていないのが残念。実際に見て欲しい。

 

てかあれだね、この写真全然川見えないね。

 

蛇行してるかすら見えないね。写真撮るの下手くそだな。誰だよこんな写真とったの。

 

 

 

そもそも僕は、「ブラタモリで取り上げられてたらしいし」的な感じで適当に観に行ったのだが、この景観に一瞬で引き込まれてしまった。

 

次回はゆっくり遊歩道を歩こうと思えるほど良かったし、確実に違う展望台で、新たな楽しみをしに行くと思う。

 

釧路湿原をじっくり堪能した後、再び東釧路駅へ戻る。

 

 

 

ここからまたスタート。

 

本日は140km近く走る予定。最東端の納沙布岬(のさっぷみさき)まで行き、そこのライダーズハウスに宿泊予定。

 

このライダーズハウスが17時までにチェックインしないと行けないため急いだ。

 

この後はぶっちゃけ全然覚えていない。体の調子が良かったためか、ひたすら自転車を漕ぎ続け、ろくな休憩も取らずに進んでいたからだ。

 

もう少しゆっくりでいいから、道を、景観を楽しむのもありなのでは?と思う方もいらっしゃると思います。

 

まあでも僕は単に走るという行為も好きなのでこの日はそれを楽しんでました。

 

 

 

まあそんなこんなで根室市街に。

 

「やっとついた!」なんて思ってからまさかの「残り20km」とナビ。

 

自転車乗りは特にわかると思うんですが、「後何キロ」なんて言われて頑張って出し切ったのに到着してない時の絶望感て半端なくないですか?

 

筋トレはまあ気持ちよく追い込めるし一瞬で終わるからいいんだけど、自転車だと一時間かかることもあって、苦痛です。

 

一時間、ちんたらちんたら走り続け、ようやく最東端、納沙布岬へ。ちなみに道中シカいました。

 

 

 

海を見渡しながら達成感に浸っていると、なんだか大きく手を振っている自転車乗りが。

 

同じ自転車乗りとして気になった私はすぐそこへ。

 

話しかける。オーストリア人の女性でした。

 

この方、「北海道一周したくて来たの!」なんてキャピキャピ言ってた。オーストリア女子すげえ。超アグレッシブじゃん。

 

そして、写真を撮ったり、自撮りをしたりなんなりしていると、

 

「あれなんて書いてあるの?」とオーストラリアの女性。

 

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北方領土を返せって書いてあるよ」と僕。

 

「え、なんで?あれロシアの領土でしょ?」

 

ついうろたえてしまった。日本では、というか僕は「北方領土は日本のもの」なんて思い込んでいたからである。

 

そりゃ、オーストリアはロシアに近いし、ロシア側の意見の方がしっくりくるよな、なんて思う。

 

北方領土に関して見識がある方は是非教えて欲しいです。)

 

実際にどうであれ、今の僕の英語力では詳しく話せないし、話せたところで日本の印象を悪くするのは避けたい。

 

「なんでだろうね」なんて曖昧な返答をしてしまった。悔しかった。自国のことさえ理解できていない、説明できるようにならなきゃな、なんて思った。

 

 

 

というかあのモニュメントに「返せ!北方領土!」なんて入れる必要なくないか?

 

ロシア人の方がきたらそれこそ喧嘩になるのではないか、と。

 

おそらく、このような歴史を風化させないために彫ったんであろうが、海外の人が来る場所に書いたら国際問題に発展しかねないぞと思う。

 

まあ、もしかしたら現地でのディスカッションが目的なのかもね。

 

 

 

 

その後すぐ、今夜の宿、「ライダーハウス鈴木」へ。

 

ママチャリがある。皆思い浮かぶであろうママチャリが。

 

明らかに宿泊者が停めるような場所に置いてある。がしかし、北海道をママチャリで回る人なんてさすがにいないだろう、そう思い宿に入る。

 

軽く説明を聞き、寝床を確保した。明日の準備をしていると、続々人が入って来た。

 

髪を結っている男性が入って来た。ダンディ。どうやら僕のことを見ているようだ。

 

「おもての黒いロードバイクはきみのかい?」

 

「そうです!お兄さんは何でここまで来たんですか?」

 

「ママチャリだよ」

 

そう、おもてのママチャリはこのお兄さんのだったのである。

 

聞けばこのダンディさん、普段は海外勤務で、一ヶ月の長期休みが取れたため、思いつきで北海道一周することを決めたそう。

 

鹿児島出身だそうで、北海道はなんら関係がない。札幌についてからママチャリを買ったらしい。

 

 

とんでもない人もいるもんだな、そう思いながら話していると、若めのお兄さんとも合流。

 

この方は北海道を歩いて一周しているそう。和歌山のお兄さんは、「このまま毎日同じ仕事をして歳とっていくんは違う、旅をしよう。」ということで今回の旅に。

 

にしても2500kmを徒歩でって半端ない。ちなみにこの方は和歌山出身。

 

僕が今住んでいる滋賀に詳しく、北海道で関西ローカルの話で盛り上がった。

 

そしてこのお兄さんにキャンプ飯のノウハウをご教授いただきました。

 

 

さらにこの日は、「Clover」というアーティストのライダーハウス特別ライブが。

 

日本全国を車でまわって活動している方々。この日は様々な出身の人がいたため、地元のイメージに合わせた曲を歌っていただいた。福島とか鹿児島とか和歌山とか。

 

良かった。写真撮ったんですが、ブレっぶれだったんで載せません。

 

今もCloverさんはどこかで頑張っているよう。陰ながら応援してます。

 

 

 

今日も今日とて濃い1日だった。

 

朝から英語を使う羽目になり、意思疎通がうまく図れず悔やまれた。しかも夕方にはまた英語を話す機会があったし。

 

僕ら日本人は、日本に住んでいる限りは日本語以外使わないで済む、そう思っていた。

 

けれども一度視野を広げれば、外国人はたくさんいるし、やっぱり英語がコミュニケーションツールとして必要だな、なんて思った。

 

五日目

 

走行距離:142km

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閑話休題 久々の投稿のわけ

タイトル通り、投稿に時間空いたわけを書きます。

 

勉強で忙しかったからです。ほんとに。

 

今までは基本的に期末テスト一発勝負系の授業しか取っていなく、授業に出なくても最終週に頑張れば単位が取れました。

 

ええ。うんこです。

 

今までの4期分はこんな感じでほとんど授業に出ておらず、最後のテストで挽回してました。

 

でも今回のオンライン授業のおかげで定期テストがなくなりました。

 

ゆえに、毎回の小テストであったり、隔週のレポートだったりに苦しめられ、時間が取れませんでした。

 

小テストを受けるにあたって、やはり授業を受けなければいけないので、毎日オンラインで細々授業を受け、課題をやり、バイトに行き、インターンなり調べたり(三回生なんで)、みたいな生活をしてたらあっという間に8月です。

 

オンライン授業について

 

これは僕の個人的な感想で、大学とか授業によって程度の差はあるし、人それぞれだと思うけど、僕は今回オンライン授業になって良かったと思う。

 

もちろん友人と遊んだり、授業終わりやサークル終わりにだべったり、なんてことはできなくなってしまい、「大学生感」は薄れてしまった。

 

だけれども、僕は今回ようやくまともに授業を受けるようになったし、学校に行くために寝癖を整える必要がないし、寝坊してもいいしで良いこともあると感じた。

 

これは基本的に怠惰な性格で、わりかし1人でいることが多く、大学に友達が少ない僕だけかもしれない。

 

そんな中で、ひたすらオンライン授業に反対する人の意見もわかる。

 

もちろん批判も大事だから「批判するな」とは言わないし、むしろ意見を持つのは素晴らしいと思うけど、時には、変えられない状況を嘆くだけではなく、良い面に着目するのも必要じゃないか、なんて思う。

 

やっぱりこんな時には、「正解なんてないんだし、多面的に、多角的に見れなければいけないな」なんて思う。

 

 

家に閉じこもっている時には、高校の同期とオンライン飲みをして、

 

「あ、やっぱりここって居心地いいな。」

 

なんて改めて彼、彼女らに感謝の気持ちを持てたし、バイトだって以前より楽しく感じれるし。

 

僕の周りには頭が固い人は多くないからわざわざ書く必要はないかもしれないけど、こんな良い点もあったんです。

 

 

 

人と会わないこと、日常に不便さを感じることで、僕らはようやくそのありがたさに気づくんだよな、そう思えた今年の上半期でした。

北海道part5 台風直撃

四日目

 

「今日は雨だけど頑張って漕ごう!」

 

そんな思いでウッキウキでネットカフェから出る。

 

土砂降りである。このときの装備はごく普通のウインドブレーカー。

 

まあちょっとでもウインドブレーカー着たことある人ならわかると思うんだけど、めちゃめちゃ雨で濡れる。雨弾くのは小雨の8分くらいだけ。

 

もう漕ぎ始め30秒で今日は再びネットカフェ泊が決定。ということで本日は買い出し&休息日。

 

昨日今日と、雨で痛い思いをしたため、真っ先にレインウエアを買いにスポーツデポへ。

 

7000円の出費。出発前にワークマンで揃えてれば5000円で済んだっぽい。計画性て大事ね。

 

 

 

まあほんで暇だし、もともといく予定だった釧路湿原に行くため、土砂降り暴風の中30分歩いて釧路駅へ。

 

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運休である。そう、運休。

 

いかんせん僕は根っからのシティボーイだから時刻表を確認することなんてしないのだ。

 

携帯があれば時刻表と当時に運休かどうかなんて一発で見れるけれども、普段のノリで

 

「まあ豪雨&暴風だけどいけるやろ(ドルガバの曲に乗せて)」

 

なんてしてたら痛い目見た。いやだって阿武急とかいつでも止まらんやん。ローカル線て強いのかななんて勝手に思ってました。すみません。

(ちなみに阿武隈急行てのは、雪でも台風でも止まらん、福島市のローカル鉄道。)

 

しかも何が悔しいって、釧路湿原方面だけ運休だったんです。天罰か?

 

残念だったけども仕方がない。明日行こうてことで切り替えて再び釧路探索をした。

 

僕が車を持っていなかったため、有名なスパカツ(スパゲッティの上に豚カツが乗ってるやつ。詳しくは知らん。現地で食べてみてください。)を食べにいくことはできなかったものの、釧路の雰囲気は充分感じ取れた。

 

夜ご飯は海鮮丼!

 

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釧之介(せんのすけ)

 

めためた美味しかった。このウニがまあ絶品。今回の旅の中で一番おいしかったウニでした。

人間て、本当に美味しいもの食べた時って笑っちゃうものらしく、ウニを食べるたびに1人でひたすらにやついていた。最高だった。

 

味は最高であったが、一階の一般販売スペースはなんとも言えなかった。BGMがうるさいのである。

 

https://www.youtube.com/watch?v=sETyyXAhdRQ

 

軽くでいいので聞いてほしい。なんとも言えぬウザさと中毒性。一年経った今でもなんとなく覚えていた。全く覚えたくない。

 

釧路に行った際には是非、せんのすけへ。

 

 

今日は寝る前に荷物整理をした。ここまでの三日間で全く使わなかったものを実家に送りたかったのだ。

 

やはり初めての長距離旅であるし、無駄のものは多く、最終的に小さめの段ボールいっぱいになった。

 

近くのコンビニから郵送した。送料は1500円。高い。びっくりしてつい「んえ?」みたいな声がでた。

 

北海道と本州は陸続きではないためやはり送料が高いそう。皆さん気をつけて。

 

そこから昨日と一緒のネットカフェに行き、ゆっくり休んだ。

 

 

 

 

 

釧路。初めて来たのに、そこまで初めてでないような。都会すぎず、田舎すぎず。僕のような福島市出身の人にとっては地元とすら感じれるほどの場所だった。

 

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釧路駅

 

機会があればまた行ってみたい。そう思える場所だ。札幌からはちょっと?遠いけど、是非北海道に行った際には寄ってみてほしい。ついでに僕にスパカツの感想を教えて欲しい。気になりすぎる。

 

 

 

四日目

走行距離:0km